近年、紫外線対策として日傘をさす人も多く見られるようになりました。暑さ対策の観点から、環境省も日傘の利用を推進しています。環境省が2018年に行ったイベントでの暑さ指数測定では、日向と比較して1℃から3℃の暑さ指数の低減効果があったそうです。2019年度に人工気象室が行った帽子と日傘を比較した実験では、15分間の歩行運動で被験者の汗の量が約17%減少し後者に軍配が上がりました。
この実験でわかったのは、日傘が人の熱ストレスも低減してくれることです。日傘には完全遮光を謳った製品が多数ありますが、完全遮光の定義は確立していません。完全遮光を選ぶなら、メーカーの情報をしっかり確認しましょう。遮光率は光を遮る程度を指します。
日本の洋傘業界団体が遮光割合によって等級を設けており、こちらも参考になります。ただし日光は布の縫い目や刺繍などの部分から漏れることがあり、照り返しの光を遮ることはできないのでその点は注意が必要です。折りたたみというと、たたむのが面倒というイメージを持つ人も多いでしょう。しかし現在はワンタッチの折りたたみ傘もあり、手がふさがっていても簡単にさすことができます。
形状記憶の折りたたみ傘なら、使用後にたたむ手間もかかりません。持ち運んでも邪魔にならないのが、折りたたみ傘の最大のメリットです。軽量のものをカバンに携帯することで、外出先で急に強い日差しが降り注いでも紫外線や暑さから体を守ることができます。